Jackrussell Terrier Standard

ジャックラッセルテリアスタンダード

TOP Front  Rear Balance FR-Balance Tail   Standard Jackrussell  BREEDING

テリアのスタンダードはダブルトラッカーである限り体高体長比率でフロントとリヤが決まる
肩甲骨と上腕骨の角度が寝ているほど胴は長くなり体長がショートになるほど肩甲骨と上腕骨の角度は開く
ダブルトラッカーは歩行においてリヤがフロントを追い越す事は無く体高体長比率にフロントがベストで
ない場合には必ずスライドにロスが生まれフロントとリヤのストローク最大値は体高体長比率に合わなくなる
しかし他の犬種を見ても標準書における体高体長比率を明確にしている犬種は少ない
ジャックラッセルテリアも同じであり標準書に書かれている内容も体長は体高よりも少し長いとあるがこれほどいい
加減な解釈は無く仮にそうだとするとビーグルや他のスポーティングと同じ体系になり素早く穴を掘って中に入る
事が出来ないのは10:11~10:12の犬種が穴の中に素早く入る事よりも走りに重点を置いているからでダックスフンドの
体形を見れば誰でも納得のいくところでありジャックの大きさで10:11~10:12になると体高も上がり素早く穴に
入る事は出来ないのでさらに体を小さくする必要があるが逆に獣に殺されてしまうだろう
10:11~10:12の体高体長比率はリヤがオーバーリーチでも問題の無いシングルトラッカーに当てはまる事であり
ダブルトラッカーであるテリアの場合には足も長くなり体高も高くなるのが狩猟テリアとしての宿命である
足長テリアの体がジャックよりも大きいのは長い足が走りと地面からの衝撃を緩和するのに必要であり無理にジャックの
体長をショートにすればフロントも浅くなり愛玩犬としてのテリアに成り下がるので走れるテリアではなくなる
人間が作出した犬は元に戻ろうとする自然理が発生し似たような両親犬であっても産まれる子犬が同じであるとは限らない
のでスタンダードから外れる子犬も産まれる為に制約を設けると飼い手が付かなくなり需要と供給のバランスが
保てなくなるからであるが結果的に曖昧さが素人繁殖者を増やしているのが現状である
本来の血統証の役割は繁殖する上で必要な指針であり系統の相性や血の流れを調べる事により理想とする形を計画的に
作出するのが純犬種の繁殖であり繁殖者がスタンダード像を思い描いていなければ血統証は必要ないと言ってよい
スタンダードに近い種雄や台雌の数が需要に比例しなければ人気が出ても供給が需要に追い付かないので流行廃りで多くの
粗悪な物が出回ってしまい結果的に犬種の水準は悪化し雑種と変わらない犬が現れるので血統証の意味さえもなくなる
単犬種クラブのファミリーブリーダー達は系統が同じ人達のグループからなるので血の流れを見る上に血統証は
欠かせない存在であり誰もが常にいい子犬を産ませたいと願っているが簡単な事ではなく犬種を守ると言う事は
血統を守る事でもあり経験も必要だが専門的な知識も必要となるので生半可な気持ちでは出来ない事である
系統ブリーダーは子犬を業者に出すと裾野を広げても崩れてしまうので限られた飼い主にしか子犬を出さないのが
普通であり飼い主との繋がりを大切にするのでショップやネットで良い子犬を手に入れようとしても無駄である
系統繁殖によりスタンダードを標準として固定された子犬は明らかに姿や形が違うのは同じ系統で繁殖された両親犬の良い
部分が長い年月を掛けて互いに固定されており正しく形成されるのは計画繁殖によるものでそのような方と親しくならない
限り素人繁殖者が同じような事をしても良い結果を出す事は出来ないので産まれる子犬のアベレージも上がらない事になる
テリアの体高体長比率を明確にして繁殖しているブリーダーの犬はスタンダードの確立が早くバラ付も少ない
逆に体高体長比率を明確にしていないブリーダーの犬はバラ付が多く環境変化と共にフロントも変わっている
すなわちダブルトラッカーであるテリアのフロントとリヤのバランスは体高体長比率とイコールであり最も重要と
なるのが動力の源であるフロントであり肩甲骨角度が特に重要となるので真っ先に固定しなければならないのだが
素人繁殖者には知識もなければ助言をしてくれる方もいないので短期間でいい子犬を産ませようとしても無理である
可愛い顔をした子犬は皆に喜ばれるが犬舎に残す子犬は可愛いよりもフロントとリヤのバランスが体高体長比率に
合っているかが重要であり次が頭部で全体として特出した所がひとつでもあれば願ったりである
犬種は質が変わっても形は変わってはいけないのが純犬種であり特にフロントを変えると犬種が変わる事になるが
時と共に環境も変わり肩甲骨が寝ていた犬種も小さくて運動量を少なくした方が今の都会に合うと思えば飼い主も喜ぶので
販売しやすくなり首がショートで肩甲骨が立つコンパクトな子犬を生ませる事も出来るがその犬種を作出した多くの
故人達の苦労は報われない
その犬種の繁殖が出来るのはその犬種を作り上げた故人のお陰でありすべての繁殖者は感謝するのが当然で敬意をもって尊重
するのが当り前の事であり良くするのであれば故人も喜ぶが自分の利益の都合だけで変える事は天に唾を吐くのと一緒である

登録数
ヨークシャを除きテリアの大部分は愛情に飢えている愛玩犬とは異なりテリア気質がある為に本来は多く飼われない犬種である
ジャックラッセルテリアの登録数は他のテリアとは異なり別格な登録数を維持しているが本来の正しい数字とは隔たりがある
ブームに乗ったジャックラッセルテリアはイギリスとは異なり本国オーストラリアから比較的安く、しかも楽に購入できた為
、人気が出ると爆発的に繁殖された。元々、雑種性が強い為に疾患も出にくくコートの手入れや繁殖等が比較的楽で4頭前後は
産まれる為に価格も比較的安く小型である事から余り良く知らない飼い主に買われて行った
ジャックラッセルテリアの登録数は2009年の約5000頭~2013年の約4000頭と全犬登録数で20位を下回る事がない。
ヨークシャを除けばジャックよりも小さいノーフォークでも500頭に届かないし、ウエスティーでさえ一時のブームが去って
600頭位で落ち着いている。ジャックラッセルテリアの出産頭数は異例中の異例と言っても過言ではない
問題なのはスタンダードに近い犬はその数に比例しているかと言う話である、闇雲に生ませるだけなら血統書等は意味が無い
ドッグショーはスタンダードに近い犬が出陳されるので登録数で見れば30頭~50頭は出陳されるはずであるが実際には
10頭にも満たない数でノーフォークやウエスティーよりも少ない事もよくある話である
早い話が殆どのジャックラッセルテリアはスタンダードから外れている犬種であり価格の手軽さだけが一人歩きをしている
大方は繁殖で生計を立てている畜犬商が主でオークションでも安く取引されているがそれ以外にもネット繁殖者も増えている
畜犬商は商売なので分かるがネット繁殖者の中には小遣い稼ぎの素人も存在し、ペットショップ等でも販売されている
飼う側は何気なしにペットショップに行き手軽な価格で良く動くジャックの子犬が健康そうで良く映るのだろうが
人気もあってか衝動買いで購入している方も少なくはない
スタンダードにこだわる本来のブリーダーが繁殖した子犬の登録数は全体の一割にも満たず殆どは雑種に近いバラ付きを持つ
今後は改善されるのかと思うとそうもいかないようである。
優れた雌にスタンダードに近い犬を生ませる為にはどうしても優秀な種雄が必要になる、外産犬の種雄は数も多く
選びやすいので出生国から購入するのがセオリーでジャックの場合にはオーストラリアになる
優秀な種雄は200頭の中から1頭位しか産まれない為に価格も非常に高価である
金の余っている好き者でもない限り通常は家畜やサラブレッド同様に他への種付料で算出する為、犬業界の方が主流となる
当然、スタンダードに拘っていないブリーダーがいなければ他への種付料も取れないので輸入出来ないのが現状である為に
ジャックラッセルテリアは負の連鎖に落ち行っている
今後、ジャックラッセルテリアが良くなる為には犬の淘汰よりも繁殖者の淘汰が重要でありそれ無くしてこの犬の未来は無い
最も大切なのは飼う側が目を養い、本来のジャックラッセルテリアとはどういう物であるのかと言う事を知る事が重要となる

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